花粉、大暴れの春!――その理由と私たちにできること

2025年05月07日 |

―過去最大級の飛散量、その背景と私たちにできること―

この春、日本各地で「花粉がひどい!」という声がいつも以上に聞こえてきます。実際、環境省の発表によると、今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は例年の数倍にのぼっており、特に関西地方では過去に例のないレベルとなっています。京都では前年比564%、大阪でも492%という驚くような数字が記録されました。

でも、これは突然起きた異常ではありません。実は昨年秋の時点で、スギの雄花の数(花粉を出す花の芽)が西日本で大幅に増えていることが専門家によって確認されていました。「来年の春は大変なことになるかもしれない」――そんな予測が現実になったのです。

では、なぜ今年はこんなに花粉が多いのでしょうか?
その背景には、2023年の猛暑があります。スギの花粉は、夏の気温や日照時間の影響を強く受けます。暑くて晴れた日が続くと、スギは翌年の春に多くの花粉を飛ばすのです。つまり、気候の変化が私たちの健康にまで影響を及ぼしているということです。

花粉症の症状がつらいのはもちろん、医療の現場でもその影響が出ています。全国の耳鼻科では、来院する患者の数が例年を大きく上回り、花粉症の薬が足りなくなるケースも出ているとのことです。

この春、花粉症に悩む方にとっては、本当に試練の季節です。医師や専門家は、「症状が出る前からの早めの対策が大切」と話しており、以下のようなセルフケアをすすめています。

  • マスクや花粉防止メガネの着用
  • 洗濯物はなるべく室内で干す
  • 空気清浄機を使って室内の花粉を減らす
  • 外出後は、服をよく払ってから家に入る

さらに、環境省では全国の花粉の飛散情報をリアルタイムで発信しており、地域ごとの対策がとりやすくなっています。

とはいえ、こうした対症療法だけでは限界があります。花粉の“元”となっているスギの人工林をどう管理していくか、長い目で見た取り組みも求められています。

花粉は、目には見えません。でも、確実に私たちの暮らしに影響を与えています。
地球温暖化、森林政策、そして日々の健康――この春、私たちは空気の中にある「未来の課題」と向き合うことになっているのかもしれません。

 


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