歴史から知る産廃マニフェスト制度の役割

2017年10月11日 |

【産廃マニフェスト制度がなかった時代】

産廃マニフェスト制度の導入以前は、排出事業者にとって、自ら排出した産業廃棄物がどのように処理されているか、その流れを把握することは非常に困難でした。産業廃棄物がどこに運ばれるのかは産業廃棄物処理委託契約書により判明します。

しかし委託契約書にはいつ中間処理業者のもとに運ばれ、いつ最終処分業者のところに運び出されたかという具体的な流れは記録されません。

委託先の産業廃棄物処理業者に産業廃棄物を適切に処理してくれたかを聞いても産業廃棄物処理業者は毎日さまざまな排出事業者から多くの産業廃棄物の処理を委託されるため、質問を受けても、正確に答えられることはほとんど出来ないという実態がありました。

委託契約書には、処分先の情報等は記載されているものの、個々の産業廃棄物がいつ搬出され、いつ最終処分業者のところへ持ち込まれたかなど詳細はわかりません。

そうなると排出事業者側の責任も不明確となり、不法投棄等を未然に防ぐことも非常に困難になるため、産廃マニフェスト制度が導入されるに至ったというわけです。

産廃マニフェストにより排出事業者は産業廃棄物を委託業者に引き渡した後も委託契約書通りにきちんと処理されているかどうか、確認することができるようになりました。

【産廃マニフェスト制度の変遷】

このように産廃マニフェスト制度がなかった時代は産業廃棄物の実際の流れを把握することは非常に困難でした。

産廃マニフェスト制度は1990年に厚生省(現環境省)の行政指導により始まりました。

1993年4月には、産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性、その他の人の健康や生活環境に被害を生じるおそれのある特別管理産業廃棄物の処理を処理業者に委託する場合に産廃マニフェストの使用が義務付けられました。

1998年12月からは産廃マニフェスト制度の適用範囲が全ての産業廃棄物に拡大されました。

さらに2001年4月には産業廃棄物に関する排出事業者責任の強化が行われ、中間処理を行った後の最終処分の確認が排出業者に義務付けられました。


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