産廃マニフェストのミスで罰則!?産廃排出事業者のチェックポイント

2017年12月08日 |

産廃マニフェストのミスは産廃排出事業者にも罰則がある

産廃マニフェストは、産廃の流れを管理するという重要な役割を持っています。

産廃マニフェストのおかげで、分別がはかどってリサイクルがしやすくなったり、不法投棄や不適切処理を抑止したりと、様々なメリットがあるのです。

そのため、不備や違反が厳しく罰せられるという側面も。産廃マニフェストの不備で逮捕・罰則を受けている企業も珍しくありません。

「不正するつもりはなかった」としても、逃れることはできません。

産廃排出事業者で最も罰則が重いのは委託基準違反

産廃マニフェスト関連で産廃排出事業者が最も重い罰則を受けるのは、『委託基準違反』です。産廃処理事業者に処理を委託する時の遵守すべき委託基準が以下のように設けられています。

  • 委託する産廃処理事業者とは、直接書面で契約を結ぶ
  • 都道府県知事等の許可を受けている産廃処理事業者が委託する
  • 処理を委託する産廃内容が産廃処理事業者の許可内容と合っていることを確認する
  • 産廃処理事業者が処理基準を満たしていることを確認する

一言でまとめると「処理業者が引き渡す産廃を処理する能力や資格を持っているかどうかを確認してから委託するべし」ということです。産廃を引き渡してから不法投棄や不適切処理が行われた場合、排出事業者も知らぬ存ぜぬでは済みません。

産廃排出事業者が委託基準違反を行なった場合、5年以下の懲役、又は罰金が科せられます。

罰則あり!産廃マニフェストの軽微な不備4つ

産廃マニフェストは産廃排出事業者が発行しなければいけません。産廃マニフェストの不備は、もちろん産廃排出事業者の責任になります。

排出事業者の責任になる産廃マニフェストの不備、大きく分けると以下の4つです。ここで紹介する産廃マニフェストの不備が発覚した場合、6カ月以下の懲役、または50万円以下の罰金が科せられます。

産廃処理法違反が発覚した際の罰則について、詳しくはこちらを参照してください。

産廃マニフェストの不交付

産廃マニフェストの不交付とは、産廃マニフェストを交付しない(産廃処理業者に渡さない)という不備です。

産廃処理業者に処理を委託する場合、必ず産廃マニフェストを産廃を引き渡す際に交付しなければいけません。種類毎・行先毎に交付することが義務付けられています。

産廃マニフェストを産廃排出事業者が渡さなかった場合、例え産廃が適正に処理されたとしても、罰則を受ける可能性があります。

産廃マニフェストの虚偽記載

産廃マニフェストの虚偽記載とは、実際の産廃内容と産廃マニフェストに記載されている内容が異なっているという不備です。

「うっかり間違えてしまった」レベルの誤記であれば虚偽記載とみなされることはありません。「何がどうであればうっかりミスとされるのか」という規定はありませんが、他人の目から見て明らかに虚偽が記載されている、白紙である、といったような「記入する人の意図」が見える状況の場合、『虚偽記載』とみなされることが多いようです。

産廃マニフェストの報告義務違反

産廃マニフェストは交付状況を報告する義務があります。交付する度に毎回報告しなければならない訳ではなく、産廃排出事業者の場合、以下の場合に報告を行わなければいけません。

  • 年に1回、6月30日に『マニフェスト交付等状況報告書』を提出
  • 産廃マニフェストが返送されない時

産廃マニフェストの保存義務違反

産廃処理事業者に提出した産廃マニフェストのうち、A票・B2票・D票・E票は産廃排出事業者に返送されます。この返送されてきた産廃マニフェストを5年間保存する義務が産廃排出事業者にあります。

産廃のやり取りの中に不正がなかったかどうか、時間が経過しなければわからないものもあります。疑問や問題が出てきた時に確認するために、保存しておかければならないのです。

紛失してしまって、5年間明るみに出なければ問題とならないこともあります。しかし、もし明るみに出た場合、罰則を受ける可能性があります。

産廃マニフェストを捨ててしまった・なくしてしまった場合の対処法

もし5年が経過していない産廃マニフェストを捨ててしまった・なくしてしまったという場合には、代用となる産廃マニフェストのコピーを保存する必要があります。A票・B2票・D票・E票の代用となるのは以下の通りです。

  • A票:産廃収集運搬業者が保存しているB1票のコピー
  • B2票:産廃収集運搬業者が保存しているB1票のコピー
    (収集運搬業者の会社名・運搬担当者名・運搬終了日の記載を確認する)
  • D票:産廃処分業者が保存しているC1票のコピー
    (処分業者の会社名・運搬担当者名・処分終了日の記載を確認する)
  • E票:産廃処分業者が保存しているC1票のコピー
    (処分業者の会社名・運搬担当者名・処分終了日・最終処分を行った場所と所在地の記載を確認する)

産廃マニフェストのミスで罰則を受けないためには

産廃マニフェストの不交付・保存義務・報告義務に関しては、産廃排出事業者が気を付けるしかありません。

産廃マニフェストの保存方法や場所にルールを作るなどして、確実に5年間保存するようにしましょう。1年ごとに違うファイルにまとめて、年末年始に整理整頓していくといいかもしれません。

産廃マニフェストの印字サービスで記入漏れを回避

産廃マニフェストの知識がない人が産廃マニフェストを自作するのは大変な作業です。わからないことを調べて記入していかなければならない上に、完成した産廃マニフェストが正しいかどうかを確認する人もいません。

産廃マニフェストが確実に記入できていないかもしれないと思いながら運用することは、大きなストレスに繋がります。そうしたストレスを抱えないためにも、産廃マニフェストの印字サービスが役立ちます。

産廃マニフェストの印字サービスと言うと、インターネットを使わなければならないのではないかと思われがちです。プラスワンコミュニケーションズの産廃マニフェスト印字サービスは、電話やFAXでも対応しています。

どのように記入すれば良いのかわからない場合は電話でご相談いただけましたら、いただいた情報を元に産廃マニフェストを作成させていただきます。

印字前にサンプルをお渡ししますので、どのような記載になっているかをご確認いただけます。「届いた物が間違っている」という心配もありません。

産廃法改正にもすぐに対応できる

産廃に関する法律が変わることは珍しいことではありません。2017年にも『水銀に関する水俣条約』が締結され、水銀廃棄物に関する法律が改正されました。

産廃に関する法律に伴って、産廃マニフェストに記述する内容も変わります。改正されたせいで間違えてしまったとしても、罰則から逃れることはできません。

産廃マニフェストの運用には不交付や保存、報告など、あらゆる義務付けがあります。産廃マニフェストの印字サービスを利用することで、少なくとも記載ミスの可能性から逃れることができます。

産廃マニフェストに掛かる時間も減少しますから、コストダウンにも繋がります。


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